展覧会

 ガロン第2回展「日本背景」

 

会期  |2012年2月14日(火)〜3月18日(日)

     午前9時半~午後4時半(入館は午後4時まで)

休館日 |月曜日(2/20,2/27,3/5,3/12)

     展覧会料金無料

               ただし、下記の入館料が必要になります。

一般  |200(160)円 中学生、小学生|50(40)円 

     ※(  )内は20名以上の団体料金

 
出品作家|市川裕司、大浦雅臣、金子朋樹、佐藤裕一郎

     松永龍太郎

ゲスト |金理有(陶芸)、後藤雅樹(鋳金)、前川多仁(染織)

     山本麻璃絵(木彫)
企画  |小金沢智

会場  |旧田中家住宅 (国登録有形文化財)
主催  |川口市 川口市教育委員会  ガロン実行委員会
後援  :公益財団法人佐藤国際文化育英財団・佐藤美術館
協力  :ギャラリー58 gallery neutron

認定  :公益社団法人 企業メセナ協議会
お問い合わせ|galllllllon@gmail.com

ガロン第2回展 「日本背景」

 

 美術という言葉が明治初期に作られてから100年余り。明治6(1873)年のウィーン万国博覧会への出品を機に、外国語の翻訳語としてきわめて対外的な必要性から作られたその言葉は、公と私、西洋と日本、伝統と前衛、技巧と素朴、ハイカルチャーとロウカルチャー、そういったさまざまな質の対立項を次第に呑みこみながら、それゆえのハイブリッド性を核としつつスパイラルに意味内容を更新してきました。

 

 今や「アート」とも呼ばれ、多種多様なジャンルの中でその表現を進化させている美術なるもの。そのうち、本展出品作家が表現の拠り所とする日本画、陶芸、鋳金、染織、木彫の諸ジャンルは、いずれも明治以降形作られた芸術と工芸の価値観の狭間で今なお揺れている分野です。とはいえ、本展の目的はそれらのジャンル上のヒエラルキーを問い直すことにはありません。なぜなら、それらの作家たちは常に両極へと思考を行き来せざるをえない出自によってこそ、それぞれの表現の可能性を突き詰めているからです。

 

  展覧会場の埼玉県川口市の旧田中家住宅(国登録有形文化財)の中を歩いて回ると、いかにも洋風然とした外見とは裏腹に、和風の畳敷きの部屋が実に多いことに訪れた方々は気がつくでしょう。それは大正10(1921)年に洋館が建てられたのち、昭和9(1934)年に和館が増築されたからにほかならなりませんが、なるほど近代化が西洋化と同義であったと言えども、実際にはそれ以前のしつらえも求められていたということが旧田中家住宅からはうかがえます。

 

  このように私たちは一様ではありえない日本の背景を抱えながら、雑多とすら言える文化の結節点を日々更新しながら生きています。20代前半から30代半ばの若手作家9名による、ハイブリッドな日本美術の現在地点をぜひこの場でご体感ください。

 

 

企画:小金沢智(ガロン/日本近現代美術史)